電子署名を利用した契約書作成のメリットと注意点
取引先から電子契約への切り替えを求められ、対応を急いでいる経営者や総務担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
電子署名を利用した契約書作成には多くのメリットがある一方で、導入前に把握しておくべき注意点も存在します。
本記事では、電子署名を利用した契約書作成のメリットと注意点を解説します。
電子署名を利用した契約書作成のメリット
電子署名を利用した契約書を作成するメリットを確認していきましょう。
締結までの時間を短縮できる
電子署名を利用した契約書では、締結までの時間を大幅に短縮できます。
紙の契約書では、印刷・押印・郵送・返送という一連の作業に数日から1週間以上かかることも珍しくありませんが、電子署名ではインターネット上でやり取りが完結します。
急ぎの取引や複数の契約を同時に進める場面でも対応できるため、業務効率化の実現が可能です。
コストを削減できる
電子署名を利用した契約書作成では、紙の契約書と比べてコストを大幅に削減できます。
紙の契約書には、文書の種類や金額に応じた収入印紙が必要ですが、電子契約書は課税文書に該当しないと解釈されているため、印紙税が不要になるケースも少なくありません。
たとえば、年間100件の契約を締結する企業であれば、印紙税や印刷費、郵送費の削減効果は相当な金額になる場合があります。
安全性とコンプライアンスを強化できる
電子署名を利用した契約書作成は、紙の契約書と比較して、安全性やコンプライアンスを強化できます。
電子署名は、暗号技術を用いて署名者の本人確認と文書の改ざん防止を実現する仕組みであり、電子署名法に基づく適切な運用を行うことで法的証拠力を担保することが可能です。
たとえば、締結日時や署名者情報がデータとして自動的に記録されるため、後日契約内容をめぐるトラブルが発生した場合にも客観的な証拠として役立ちます。
注意点
一部の契約については電子契約の利用に制限や特別な要件が設けられている場合があるため、事前の確認が必要です。
また、電子署名には立会人型と当事者型があり、それぞれ法的効力や本人確認の強度が異なるため、自社の契約内容に適した方式を選ぶことが大切です。
なお、電子契約の切り替えには取引先の同意が前提となるため、導入前に取引先との十分な調整を進めておくことをおすすめします。
まとめ
本記事では、電子署名を利用した契約書作成のメリットと注意点について解説しました。
電子署名を利用した契約書作成は、時間やコスト、安全性の面で多くのメリットをもたらします。
電子署名の導入を検討している場合は、法的な有効性の確保やリスクを管理するためにも弁護士に相談されることをおすすめします。
当事務所が提供する基礎知識
-
従業員がセクハラで訴...
使用者は、労働者の行為がセクハラとして不法行為に当たる場合、使用者として被害者に対して損害賠償責任を負う場合があります。 使用者は、労働者に対して安全配慮義務を負っており、労働者が適切な職場環境下で働けるように […]
-
正しい退職勧奨の進め...
労働契約においては、労働者と使用者は契約当事者として本来は対等な地位にあります。しかし、一般的な力関係は使用者が上であり、労働者が下であることがほとんどです。労働法はこの力関係を本来あるべき姿に戻すべく、労働者の地位を保 […]
-
労働者に弁護士が付い...
労働者との交渉の結果、トラブルが解決されない場合、労働者は使用者から不当な扱いを受けたと弁護士と相談し、共に労働審判や訴訟を提起することが考えられます。労務紛争の97%は労働審判の段階で解決しています。そのため、労働審判 […]
-
社員の給与を減給した...
従業員の給与を減らしたいという企業側の事情はさまざまですが、安易な減給は重大な法的リスクを招きます。労働契約や就業規則、労基法の規定に反すると、不当な労働条件の変更や不当労働行為、さらには損害賠償や是正命令につながる可能 […]
-
労働・労務問題のトラ...
労働・労務トラブルは従業員を失ったり、トラブル解決のために多くのコストがかかったり、訴訟や風評被害にまで発展するおそれがあります。したがって、これらを未然に防ぐことが重要になります。代表的な方法としては労働条件を事前に明 […]
-
管理監督者とは?要件...
労働基準法上、労働者の「労働時間」「休憩」「休日」に関する規定があり、労働者は保護されています。 具体的には、労働者は1日当たり8時間、1週間当たり40時間の労働が法定されており、これを超えて働くこと(使用者が働かせるこ […]
よく検索されるキーワード
弁護士紹介
原 武之Takeyuki Hara
弁護士登録後から労務問題と倒産問題を中心に扱ってきましたが、どんな時にも意識するのは、受動的に対応するのではなく、主体的に積極的に対応していくことであると思っています。
問題が発生してから動くのではなく、問題発生を予見し、依頼者の方が目指す方向に向けて解決策をどこまで提示することができるか、それを常に自問して業務を行っています。
- 所属
-
- 愛知県弁護士会
- 経歴
-
- 兵庫県西宮市出身
- 兵庫県私立滝川高校卒業
- 平成12年 早稲田大学法学部卒業
- 平成15年 弁護士登録(56期 第二東京弁護士会)
- 森・濱田松本法律事務所入所
- 平成18年 川上法律事務所移籍独立(愛知県弁護士会に登録換え)
- 平成21年 川上・原法律事務所に名称変更
- 平成29年2月 オリンピア法律事務所 パートナー
事務所概要
| 弁護士 | 原 武之(はら たけゆき) |
|---|---|
| 所属事務所 | オリンピア法律事務所 |
| 所在地 | 〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内1-17-19 キリックス丸の内ビル5F |
| 連絡先 | TEL:052-201-7728 / FAX:052-201-7729 |
| 対応時間 | 平日 9:00~18:00 |
| 定休日 | 土・日・祝日 |
